2007年06月23日

■夏至の節に・・

あぢさゐの 下葉にすだく蛍をば 四ひらの数の添ふかとぞ見る
こちらのアジサイもずいぶんと色彩が冴えてきたこのごろ。気まぐれに,再びアジサイテンプレートにした(笑)

■あじさい
当時は深緑だった修学旅行。その鎌倉の寺や箱根の登山電車の沿線は
今頃,素敵に移ろいゆく彩色のまるい紫陽花の集まりを結んでいることだろう。こちらにも,「紫陽花坂」が近くの県立公園にある。この時期,それなりの観光客が詰めかける観光スポットでもある。

さてと,アジサイ(紫陽花)は,アジサイ科 アジサイ属の植物の総称。学名はHydrangea「水の容器」という意味。出典:Wikipediaより
生物学でも原産が和種のガクアジサイ・・という点は興味深いし,化けの方からも,花の色の呈色反応は原因の究明の対象でもあった。アジサイの花弁に見える「がく片」は通常桃色を示す。場合によっては青色になることがあるが,青色素をそのままの形で抽出できない。デリケートな呈色条件があるのだ。・・生育土壌の酸性度のみにより色が変わる・・というのは実は誤りである。

通常,花の色に関わっているのは,「フラボノイド」「カロチノイド」「ベタレイン」「クロロフィル」等の四大色素である。
アジサイの色素は「アントシアニン」という有機化合物色素による発色。・・今話題の,擬似科学的「ポリフェノール」の一種でもある色素でもある(笑)小学生でも知っている「リトマス紙」の色素は「アゾリトミン」だが,基本的に,酸性=赤 アルカリ性=青の呈色反応は共通している。

ところが,アジサイのアントシアニンの呈色はpHの値に起因しない。顎片の細胞を調べた結果,■赤色の液胞=やや強い酸性(pH3・3)■青色の液胞=弱酸性(pH4・1)・・両者とも酸性ということは,酸性度以外にアジサイの花色を決める要因があるのだ。それは「補助色素」と「アルミニウム」だ。

3つの要素
液胞内の成分分析の結果,アジサイには色素のほかに三種類の助色素(5CQ・5pCQ・3CQ)が含まれ,呈色にはその構成比が異なるらしい。青色と赤色では,「アルミニウムイオン」の量に大きな違いがある。つまり,アジサイの花色は,「酸性度」「助色素の構成比」「アルミニウムイオンの量」の三つの組み合わせで決まっているのだ。
■赤色=pHが3程度のやや強い酸性
 アルミニウムイオン・少
 助色素の3CQの比率高。
■青色=pHが4程度の弱酸性
 アルミニウムイオン・多
 助色素の5CQが比率高。
どちらかといえば,青いアジサイも,赤いアジサイも酸性土壌に育っているということだ。日本の土壌は確かに酸性がかっているからね。

まとめ〜
アジサイの花の生育環境による色変化
  ○赤系統・・・アントシアニン+補助色素
  ○青系統・・・アントシアニン+補助色素+アルミニウム
    ※アントシアニンの本来の色は赤や紫。
    ※アルミニウムは酸性の土壌に、最も溶け出しやすい。
  花が青くなりにくいのは?
    1.補助色素の量が不足している場合
    2.遺伝的に補助色素が少ない種類(赤系統)
    3.アルミニウムが十分吸収されていない場合

アジサイの花の老化による色変化
   緑色(葉緑素)
     →赤又は青(アントシアニン、補助色素)
       →紫(花の細胞のpHが酸性となる)
         →脱色してくすむ(色素が分解してくる:老化)


■ほたる
先日,ビオトープの片隅のホタル飼育BOXのカワニナが死んでしまった。カワニナはホタルの幼虫の餌となる巻き貝である。ホタルの餌の餌のレタスが傷んでしまって(・・うーんなんだか分かりづらい関係だけど(笑))水を汚してしまったためである。・・つまり,私の管理不行き届き,不徳の致すところでござる。

当初勤務校のビオトープは,ホタルが育つまでの環境は想定されていなかった。しかし熱心な保護者の水辺インストラクターさんが,こっそり手作りして下さった。「飼育」という活動は,生態系の再現と離れてしまうため,本来「ビオトープ」の主旨からすれば離れてしまうのだろうけれど,町場のちょっとした水場に,ホタルたちの儚いひかりが舞うとしたら,子どもたちの感性を豊かにできる・・そんな願いからの手作りBOXである。

飼育には多少の無理があるのを承知で,気張って担当しているのだが,幼虫の餌のカワニナを死滅させてしまった。温度管理も難しい。
理科専門の上司とアフターファイブ,マイカー常備の補虫網とポリバケツにて,地元のホタルの出没現場に行き,小川からカワニナを採取してきた。久しぶりに,上司ときゃーきゃー言いながらバケツに大〜小のカワニナをゲット〜。
・・土手はクローバーや葛,山がちな斜面には藤,何かと甘そうな植物,豆科の植物が繁茂している。学校ではレタスやキャベツを餌にしているのだが,「本当は葛によくつくんだけど。藤などの豆科も適切だと思うが・・」の上司の一言に,上司の協力の葛の葉と,校庭の藤棚の葉と,野道のクローバーを浮かせておいた。しかも,BOXではなく,ビオトープ本体にもカワニナを放流。カワニナが自生してくれれば,ホタルだって本体に住めるかも・・流れもあるし,土繭を作れない環境でもないし。そんな淡い期待もある。第一段階として,キャベツやレタスじゃなく,周りの野草で育って欲しいなと切望のわたし。。最近,絶滅危惧種,黄色のアサザの花もぽっつり咲き始めたビオトープです。

ふわぁり ふわぁり・・ とひかりの軌跡を残像にしながら舞う雄のホタル。その点滅は,葉の下にそっと隠れる雌のホタルへの愛のメッセージだ。年甲斐もなく,ちょっと胸きゅんものである(笑)フェンスのアジサイにひかり飛び交う・・ そんな風情が観られるといいな。
posted by とし at 18:20| Comment(0) | TrackBack(1) | ■なんとなくscience | 更新情報をチェックする
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Excerpt: アジサイアジサイ(紫陽花、学名:''Hydrangea'')は、アジサイ科アジサイ属の植物の総称。学名は「水の容器」という意味で、そのままヒドランジアあるいはハイドランジアということもある。日本原産。..
Weblog: 植物辞典
Tracked: 2008-02-14 14:21
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